カルデラの汚部屋から

25歳です。ADHDが発覚して4年目。地方の手代をしています。これから生きていくのが不安なので、少しでも不安をなくせるように。お薬を飲みながらぼちぼち、将来のことを考えます。好きな子が遠くに住んでいます。

宝くじ

職場の近くのスーパーの敷地に、宝くじ売り場がある。わたしはそこでよく(給料日直後がほとんど)、宝くじを買っている。1000円分ほど。

 

宝くじを買うといいこととは、なんだろう。

大金を手に入れる(可能性を得る)ことはもちろんだが私はそれ以上に、

 

お金に余裕がある時に自分のやりたいことは何か考える

 

ということに宝くじを買う意義を見出している。

 

2億手に入れたら、私はどうするか。

―貯金するか。家を建てるか。光岡自動車のOROCHIを中古で買うか。毎日鉄板焼を食べて暮らすか。美大に入るか。御朱印集めをするか。インテリアデザイナーになってノルウェーに引っ越して、サーモンを食べながら暮らすか。錦鯉のブリーダーになるか。

 

どう働きたいか。何をして遊びたいか。どうやってお金を増やすか。いろんなことを考える。

 

やりたいこと、好きなこと、興味を持っていることーー仕事に追われる中ではなかなか、自分を見直す機会を持ちにくい。

 

日々仕事に忙殺される中、宝くじを買った時、自分は富豪になる可能性を秘めた自分になる。そうして始めて、具体的なビジョンが見えてくる。

 

 

当たらなくてもいい。当たった方がいいけど。こうして自分のことを考える時間は、大変価値のある時間だ。

 

先日は100円くじを1枚買い、100円を当てた。わたしは100円を持っていたに変わりないが、日本美術に興味があることを知れた。

このくじが当たったら、アメリカに切手趣味週間の鈴木其一の朝顔図屏風を見に行って、ミュージアムグッズをたくさん買いたい、と思ったからだ。

 

200円のスクラッチくじを1枚、500円玉を出して購入し、200円当てたこともあった。これも金額だけを見ると500円玉1枚を100円玉5枚に換金したに過ぎない行為だが、ちょっと手の込んだ料理を食べたいと思っていたことに、気づくことが出来た。

このくじが当たったら、ホテルオークラのレシピを調べて、スーパーで1番高い卵と牛乳とバターを買って、乃が美の食パンを1斤買って、フレンチトーストをつくろう、と思ったからだ。

 

宝くじが外れた週の日曜日、普通の食パンを買ってフレンチトーストを作った。そして福利厚生の無料券を使い美術館に行き、日本画を見た。展示で1番気に入った作品のクリアファイルを買った。

 

とても楽しい休日だった。宝くじは当たらなくても、自分が求めているものを見つける手助けをしてくれるよいものだ。当たった方がいいけど。